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「エンジニア座り」は合理的?真っ腰に負担がかからない座り方

寝るようにして座る「エンジニア座り」とは

「エンジニア座り」と聞いてすぐにどんな姿勢かを思い浮かべることができる人は、何らかの形で長時間のオフィス業務を経験してきた人ではないかと思います。

いわゆる「エンジニア座り」とは、リクライニング機能のある椅子に腰掛けて足をずっと前に出し、ほとんど反っくり返るくらいの姿勢をとることを言います。

パソコンを見ながら仕事をするときには両手だけを前に出してキーボードに乗せ、頭を後ろにそらせながら作業をしていくことになります。

長時間のデスクワークをする人にとって大きな悩みとなるのが腰痛ですが、このエンジニア座りは深刻な腰痛と常に戦わないといけない環境にあるエンジニアやプログラマたちが自然に身につけていった特殊な座り方であると言えます。

普通デスクワークなどで長く椅子に座るときには体に負担をかけにくくするためしっかりと姿勢を正してえ背筋を伸ばし、画面をまっすぐ見るようにしましょうと言われるものですが、実はこの悪い姿勢のエンジニア座りも腰痛予防ということでは大きな効果があることがわかっています。

エンジニア座りでは体の角度は約120°

エンジニア座りをしている人の体の角度はだいたい120~135°くらいと言われています。

きちんと背筋をまっすぐ伸ばして座っているときの角度は約90°になるので、見た目としてもだらしなくほとんど寝ているかのようにも見えます。

一見体に悪そうなエンジニア座りですが、上手に使っていくことでむしろ腰痛を予防していくことも可能です。

腰痛が起こる原因というのは体の特定の部分に大きな負担がかかってしまうということです。

慣れない人がパソコンに向かってデスクワークをしていると、どうしても画面を覗きこむように体を前のめりにしてしまうので、それが肩から腰にかけての筋肉を緊張させ疲労が蓄積されることにより腰に痛みを覚えるようになってきます。

腰痛は肩こりとセットになっていることも多いため、体の背面部分が特定の部位にだけ負担がかかると両方を同時に発症してしまうということもあります。

そこで体をまっすぐ立てている姿勢に疲れてきたら、エンジニア座りのように反対に体の裏側を伸ばすようにすることで負担を別の場所に移動することができ、体の一部だけを傷めるということがなくなります。

このときただ反り返るのではなく腰の部分にちょうどよい大きさのクッションを置くことで腰の角度を調節することができます。

腰痛予防用の腰クッションも多く販売されているので残業などが長くなりがちな人はそうしたものをオフィスに置いておくと便利です。

イメージとしては深夜の高速バスのような感じです。

座り方だけじゃなく気をつけたいポイント

エンジニアなどデスクワークをする人にとっては自分の体を傷めず長く仕事をしていくコツを身につけるというのも大事なスキルになってきます。

最も深刻な症状になりがちなのが腰痛なので座り方が最初に気になりますが、実は他にもエンジニア特有の体の悩みがあります。

中でも多いのがキーボードを長く叩くことによる手首の痛みです。

エンジニアとして腱鞘炎になる人の数はかなり多く、一度傷めると完全に回復するまで長い時間がかかったり、くせになって何度も発症したりすることがあります。

エンジニア座りをしていると手首とキーボードの角度がフラット気味になるので、それが腱鞘炎予防に役立ったりします。

腰や手首が痛いと感じたら無理をせず適度に休憩しながら作業をしていきましょう。