幸せになるには、Facebookをやらない方が良い?
フレンド300人以上の人はストレスが高い
今やインターネットツールの中心的役割を果たしているのがSNSですが、中でも世界的に最も多くのユーザーがいるとされているのがFacebookです。
Facebookは日本ではややTwitterよりも利用者が少ないものの、世界的にはほとんどの国で数多くの人が利用をしています。
特徴は言うまでもなく登録者が基本実名で登録をするということで、自分のパーソナルページにプロフィールと記事を掲載していくことで訪れた人に情報を発信していくことができます。
今では企業やお店といった商業施設が告知用に使用するばかりでなく、タレントや政治家が自分の日常生活や活動内容を詳しく説明する広報用にも使用されるのが当たり前になっていて、いかに多くの友だち(フレンド)を獲得するかということが一つのテクニックのように教えられることもあります。
そうした営利目的のために利用するならよいのでしょうが、個人として利用をするときには時にこの友だちの多さがかえって本人にとってのストレスになってしまうということも珍しくありません。
カナダのモントリオール大学の研究によると、Facebookの友だちの数が300人を超えると10代の若者のストレスが激増することになるという結果が出ています。
なぜ友だちが多いとストレスを感じるのか
Facebookに限らず他のSNSや自分のブログ、ホームページを始めたばかりのときは、それまで全く見知らぬ関係であった人からの「いいね」といった好意的な返答を貰えることがとてもうれしく感じられます。
コツコツ続けていると次第にそうした友だちの数も増えてくるので、自分でもその関係を維持しようとして相手が新しい記事や写真をアップしたらすぐに見に行って「いいね」をしていく習慣がついてきます。
最初から知り合いであった人との連絡や、ネット上の知り合いでも数十人くらいまでなら更新の頻度もそれほど多くないのでそうしたお返し「いいね」も面倒ではないのですが、100人、200人と増えてくるとほとんどひっきりなしにチェックをしていないと友人全てにお返しをすることができなくなってきます。
また自分が書いた記事や写真に対して「すごい!」「かっこいい」といった肯定的な感想をもらえると、次にアップをするときにはもっとよいものを発信しないといけないという半ば強迫観念的な気持ちにもなってくるため、オフラインの時間でも常に「何を更新しようか」といったことばかりに気持ちが偏っていってしまいます。
その限度が300人ということで、それ以上になると個人として行う作業としてはあまりにもキャパシティオーバーの状態になってしまうということなのでしょう。
他人と比較をしすぎるのはうつの症状かも
以前から「SNS疲れ」という上記のような常にSNSの情報をチェックしていないと落ち着かなくなってしまう状態のことは広く伝えられてきました。
しかし世界的なSNSユーザーを見てみると、確かにそうした過剰なストレスによる疲れを感じている人がいる一方で、自分なりのやりかたでツールを楽しんでいる人もいます。
SNSが心理的ストレスになりやすい特徴の一つに「他人と自分を比較しすぎる」という傾向があります。
Facebookは特に実名で登録をすることになっているので、もしストレスを感じても逃げ場がないということもあります。
実名でプライベートの生活をアップしているからこそ、「毎日楽しそうに過ごしているように思われたい」「いつもいいことを言う人のように思われたい」といった自己顕示欲も強くなり、認められたときの喜びも大きくなります。
しかしそうしたことに自己顕示欲があるからこそ、自分以外の人が自分よりも高く評価されていたり多くの注目を集めていたりするとまるで自分が劣った存在であるかのような落ち込みを感じてしまいます。
あまりネットでの人付き合いに慣れていない人ほどそうした状態になりやすいので、SNSの利用はほどほどにして、疲れたと感じたらいっそのことすっきりとやめてしまうくらいの気持ちでいましょう。